「整備管理者制度の運用について」の一部改正【行政処分の強化】について

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 国土交通省は、多発している大型車の車輪脱落事故に係る発生要因の調査・分析と更なる事故防止対策を検討するため、令和4年2月に設置された「大型車の車輪脱落事故防止対策に係る調査・分析検討会」において、整備管理者権限の明確化や整備管理者に対する指導強化が提言され、これを受けて「道路運送車両法の一部を改正する法律等の施行に伴う整備管理者制度の運用について」(平成15年自動車交通局通達(国自整第216号))について所用の改正を行いました。これに伴い、行政処分が強化されましたので、詳細についてはリーフレットをご確認ください。

〇主な改正内容

 整備管理者の解任命令に大型車の車輪脱落事故を追加(下線部)
 以下に該当した場合には、整備管理者の解任命令が行われることとなります
 整備不良が主な要因となる事故が発生した場合であって、その調査の結果、当該自動車について日常点検整備、定期点検整備等が適切に行われていなかったことが判明した場合
 整備不良が主な要因となる事故が発生した場合であって、その調査の結果、整備管理者が日常点検の実施方法を定めていなかったり、運行可否の決定をしていなかったりする等、整備管理規程に基づく業務を適切に行っていなかったことが判明した場合
 大型車のホイールボルト折損等による車輪脱落事故が発生した場合であって、過去3年以内に同事故が発生していた場合(自動車運送事業者にあっては、行政処分との基準における、「ホイールボルトの折損、ホイールナットの脱落またはそれらに類する事象に起因する車輪脱落事故が発生したもの」の再違反の適用を受ける場合。自動車運送事業者以外にあっては、同処分基準を適用する場合と同等と認められる場合。)※令和5年10月1日以降に発生したものから適用されます
 整備管理者が自ら不正改造を行っていた場合、不正改造の実施を指示・容認した場合又は不正改造車の使用を指示・容認した場合
 選任届の内容に虚偽があり、実際には資格要件を満たしていなかったことが判明した場合又は選任時は資格要件を満たしていたものの、その後資格要件を満たさなくなった場合
 日常点検に基づく運行の可否決定を全く行わない、複数の車両について1年以上定期点検を行わない整備管理規程の内容が実際の業務に即していない等、整備管理者としての業務の遂行状態が著しく不適切な場合のような事例が発生した場合

※ここでいう「事故」とは、自動車事故報告規則(昭和26年運輸省令第104号)第2条第1号、第3号、第11号及び第12号に定めるものを指します。

 整備管理者の業務及び役割に以下を明記(大型車を保有する場合は必須)
 タイヤ脱着作業や増し締め等の保守管理に関し、タイヤ脱着時の作業管理表等を用いるなどして適切に実施すること又は整備工場等に実施させること
 タイヤ着脱作業に関する自家整備作業要領を定めること(タイヤ着脱時の作業管理表において適切に実施できる場合は当該作業管理表を実施要領としてもよい

※大型車とは車両総重量8t以上または乗車定員30人以上の自動車をいいます

改正を反映させた整備管理規程については、下記リンク先からダウンロードできますのでご利用ください
・ダウンロード先ページ:整備管理規程

下の画像をクリックするとリーフレットをダウンロードすることができます



法改正等

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